未経験から第二新卒でのIT業界への転職は可能?不可能ではない理由を解説
2023.08.16
未経験から第二新卒でIT業界への転職は可能です。
ただし、スムーズにIT業界への転職を成功させるためには、必要なスキルを身につけ、転職をするためのポイントを確実に押さえておく必要があるといえるでしょう。
まずは、IT業界についての知識をつけて、IT業界への転職に向けて、自身に合った事前準備を行うことが大切です。
未経験から第二新卒でのIT業界への転職は不可能ではない
未経験から第二新卒でIT業界への転職は不可能ではありません。
IT化が進められている現在、IT業界も拡大を続けており、同時に、IT人材の需要も高まり続けています。
そのため、IT関連の業務について未経験の第二新卒であっても、きちんと事前準備をして転職活動をすることで、IT業界に転職できる可能性があります。
転職が不可能でない理由について、具体的に3つ紹介します。
理由①:社会人経験があるため教育コストを抑えられるから
第二新卒は、一般的に、専門学校や大学などを卒業し、新卒で企業へ入社後、3年程度の勤務年数の人のことをいいます。
第二新卒は、すでに企業への入社経験があり、基礎的な社会人としての知識やマナーが備わっているといえるでしょう。
そのため、新入社員のように、業務のための専門知識以外の社会人としての教育をする必要がありません。
また、仕事をしてきた経験があるため、仕事のやり方についての基本的な動作を教える必要もなく、スムーズに仕事へ入っていける可能性が高い場合が多いでしょう。
第二新卒は、新入社員とほとんど変わらない年代であるため、ポテンシャルにも期待でき、さらに教育コストが低いという点がメリットだといえます。
理由②:柔軟性があり業務の吸収が早いから
第二新卒はすでに社会に出ているものの、社会人経験はまだまだ短いといえます。
そのため、仕事に対する先入観や固定概念、自分の仕事のやり方に対する執着などがほとんどない状態であることが多いでしょう。
仕事への見方や仕事の進め方について、柔軟性があることは非常に重要です。
他業界への転職の場合、特に柔軟性は重視されるポイントだといえるでしょう。
また、社会人としての基礎的な動作がすでにできるため、業務に入れば、専門的な業務について、専心して学ぶことができる可能性が高いです。
さらに、柔軟性があれば、業務内容について素直に学ぶことができ、未経験での転職であっても、IT業界へすぐに順応することができるでしょう。
理由③:IT業界は人材不足だから
拡大を続けるIT業界は常に人材不足であり、求人募集が多くあることも、第二新卒が転職しやすい理由に挙げられます。
経済産業省が公表した資料でも、需要の内容に変化はあっても、ITサービスの需要は今後も高く、IT人材の高い需要は続くとみられています。
さらに、ITのニーズはさまざまな分野において拡大し続けており、市場規模も同時に拡大し続けていくでしょう。
しかし、日本の少子高齢化の影響もあり、IT人材の供給は2019年をピークに減少、2030年には低位シナリオで41万人の人材不足が予測されています。
そのため、IT業界は専門的なスキルが必要になる職種も数多くありますが、未経験であっても転職できる可能性は十分にあります。
未経験から第二新卒でのIT業界転職の際に必要なスキル
未経験の第二新卒がIT業界へスムーズに転職するためには、求められているスキルを備えている必要があります。
新卒の学生や、経験者の転職希望者も多くいる中で、IT業界について未経験の第二新卒が転職を成功させるためには、必要最低限のスキルを持ち、また、積極的な姿勢でいることが大切です。
具体的な3つのスキルについて紹介します。
ITに関する基礎的なスキル
ITに関する基礎的な知識や、PC操作について身につけておくことが大切です。
IT業界やITの分野、職種や業務についても知識をつけることが必要だといえるでしょう。
専門的で高度なプログラミング技術は、IT業界へ転職後、仕事をしつつ勉強して身につけていくことがおすすめですが、簡単な操作は事前学習しておきましょう。
未経験での採用であっても、IT業界に入る以上は、最低限のITスキルが求められることを念頭に置いて勉強しておくことが重要です。
基礎的スキルを持っていることを示すためにITパスポートなどの資格を取得しておくことも検討しましょう。
コミュニケーションスキル
IT業界ではチームで仕事をすることが多く、また、クライアントや他企業の協業相手ともコミュニケーションを取る機会が発生する場合があります。
未経験での転職の場合、コミュニケーションスキルはアピールポイントとすることができるため、きちんと身につけておくことが大切です。
また、未経験でIT業界に転職すると、はじめは周囲にさまざまなことを教わりながら業務を進めていくことになるでしょう。
スキルを補って業務効率化をしていくには、円滑なコミュニケーションのためのスキルが必須だといえます。
自分の意見や質問の伝え方の質を上げるためにも、端的に分かりやすい話し方を心がけるなど、今一度コミュニケーションの方法を見直してみるとよいでしょう。
ビジネスマナー
第二新卒は、一般的には基礎的な社会人としての経験があるものとして考えられるため、ビジネスマナーの習得は必須です。
新卒として就職活動をする学生よりも1段階上のビジネスマナーを身につけておきましょう。
身だしなみはもちろん、社会人らしい受け答えや振る舞いをすることが大切です。
また、転職してからも、電話応対や来客対応など、さまざまな場面でビジネスマナーが活用できる機会があります。
なんとなくで理解しているもの、よく分かっていないものがある場合は、調べるなどして、転職活動の前に改めてビジネスマナーを身につけることが重要です。
未経験から第二新卒でのIT業界転職のポイント
未経験から第二新卒でIT業界へ転職をしようとするとき、ポイントを押さえることでスムーズに転職活動できる可能性が上がります。
効率的に希望する企業への転職が決まるように、事前に対策を行い、準備をして臨みましょう。
1人での準備が不安な場合は、転職エージェントに相談して、自己分析などを助けてもらいつつ、進めることをおすすめします。
IT業界への知識・理解を徹底的に深める
まずは、IT業界についての知識や理解を深めましょう。
他業種から転職となると、IT業界とはさまざまな常識が異なる場合があります。
IT業界の主な5分野について、それぞれの特徴や業務の知識をつけたり、目指す職種での業務内容や業務の流れを事前に調べておいたりすることが必要です。
具体的にどのような仕事なのかを理解した上で転職活動を進めていきましょう。
周囲にIT業界に勤務している人がいる場合は、直接話を聞いてみることも1つの方法です。
IT業界に特化した転職エージェントを利用する場合は、業界についての詳細な知識を持ったエージェントに聞いてみることをおすすめします。
書類や面接の対策を徹底する
未経験の第二新卒がスムーズにIT業界へ転職するためには、徹底的な準備が欠かせません。
IT業界についての知識や理解を深めた上で、自身を最大限にアピールできるように自己分析やこれまでの経験の棚卸しをしておきましょう。
第二新卒は年数が短いとはいえ、社会人経験があることが強みの1つであるといえます。
しかし、早期に退職していることも事実であり、伝え方を工夫しなければ、マイナスの印象がついてしまう可能性があります。
現在の職種や業界への不満が転職のきっかけとなっている場合であっても、IT業界へ転職することで自分の可能性を広げたいなど、積極的な姿勢をアピールすることが大切です。
ポテンシャル以外の部分を強化する
第二新卒では、新卒での採用と同様に、ポテンシャルは重要な要素として見られます。
ポテンシャル以外の部分についても強化することで、よりスムーズに転職活動を進めることができるでしょう。
例としては、IT業界への知識やITスキルを証明できるようなIT系の資格取得がおすすめです。
IT系の国家資格であるITパスポート資格は、基礎的な知識が問われる入門編の資格であり、認知度も高いため、IT業界への転職活動前に取得しておくとアピールポイントとして使うことができます。
そのほか、これまでの社会人経験で学んだものなどについても、自己分析と合わせて棚卸しを行い、言語化して伝えられるように準備しておきましょう。
やる気・熱意を前面に押し出す
転職活動を成功させるためには、未経験でもIT業界や志望した企業において、いかに仕事がしたいかといったやる気や熱意を伝える必要があります。
未経験の第二新卒の採用はポテンシャルを重視する部分も多いため、やる気や熱意はできるだけ前面に押し出してアピールしましょう。
また、事前にIT業界について知識や理解を深めていても、採用する企業に伝わらなければ転職活動では活きません。
さらに、やる気や熱意を明確に面接官などに伝えることができるかどうかは、コミュニケーションスキルが身についていることを示すことにも繋がります。
未経験から第二新卒でIT業界に転職する際のよくある質問
IT関連の仕事について未経験の状態から第二新卒でIT業界へ転職する際、さまざまな疑問が浮かぶことでしょう。
特に多くの人が疑問に思う内容について、具体的に3つ紹介します。
不安や疑問を抱えながら転職活動を行うと、自信のなさにも繋がってしまい、面接官にマイナスの印象を与えてしまうかもしれません。
不安や疑問は、その都度解消していくことが大切です。
IT業界に向いている人は?
IT業界に向いている人の特徴としては以下のものが挙げられます。
- IT業界に関心がある
- 知識欲がある
- 自主的に動くことができる
- コミュニケーション能力が高い
IT業界はどの分野であっても技術のアップデートのスピードが早く、最前線で働くためにはベテランであっても勉強の継続が欠かせません。
ITへの興味が強く、学習意欲が高い人であればIT業界に向いているといえるでしょう。
また、IT業界ではシステムエラーなどトラブル対応をするタイミングが多くあります。
そのため、自主的に動けて、コミュニケーション能力の高い人であれば、IT業界で活躍できる可能性が高いといえます。
早期退職者のイメージを払拭する方法は?
第二新卒は一般的に新卒入社から3年以内の人を指し、早期退職者のイメージがあることは否定できません。
しかし、転職の理由が前向きで、積極的なチャレンジ精神を伝えることができれば、マイナスイメージを払拭できる可能性があります。
前向きな姿勢をアピールするだけでなく、転職に至った理由について、自己分析を加えて改善点や反省点を言語化しておくことも必要です。
勢いや不満だけで退職を決意したと採用側の企業に思われないような事前準備をしておきましょう。
IT業界では前向きで勉強熱心な人が活躍しやすい業界といえます。
IT業界向きの人材であることを最大限アピールすることで、第二新卒のマイナスイメージは払拭できるでしょう。
転職時はどのサイトを利用すればいい?
転職サイトにはさまざまな種類がありますが、IT業界への転職を考える場合は、IT業界専門の転職サイトの利用がおすすめです。
IT業界に精通したエージェントが、その人に合ったIT企業を探してくれて、さらにIT業界への転職に向けてアドバイスをもらえたり、相談にのってもらったりすることができます。
IT業界以外の業界も同時に検討したい場合は、さまざまな業界の求人を取り扱う転職サイトを見てみるとよいでしょう。
まずは、複数の転職サイトに登録してみて、自分に合うものを探してみるなど、一歩進んでみることが大切です。
まとめ
IT業界未経験の第二新卒であっても、IT業界への転職は可能です。
しかし、スムーズに希望するIT企業へ転職するためには、事前準備や対策が欠かせません。
また、企業側が未経験の第二新卒にどのような期待をして、何を求めているのかについて、きちんと理解しておくことが必要です。
自分のアピールできるポイントを整理しつつ、入社後、IT業界で活躍できるように、ITの知識や基礎的な技術を前もって勉強しておくことが大切だといえるでしょう。
転職サイトや転職エージェントを上手く活用しながら、後悔のない転職活動を行いましょう。