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30代の転職におすすめの資格を男女別に紹介!取得するメリットや選ぶ際のポイントを解説

2023.08.16

30代にもさしかかると、未経験の業界に転職するのは中々難しくなります。

とはいえ、まるっきり不可能というわけではありません。

予め専門資格を取得し、自らが即戦力であることをアピールできれば、30代からでも新しい仕事にチャレンジするのは十分可能です。

そこで今回は、30代の転職希望者におすすめの資格を男女別に紹介していきます。

キャリアプランについて悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

30代女性の転職におすすめのIT系資格:ITパスポート

ITパスポートは、IT分野におけるもっとも基礎的な資格です。
この資格では、ネットワークやセキュリティといったITの基礎知識に加え、経営やマネジメントなどのビジネス知識も幅広く問われます。
ITパスポートの資格を持っておけば、あらゆる業界に通用するアピールポイントとして、あなたの転職活動を大いに助けてくれることでしょう。
ちなみに、2022年度のITパスポートの合格率は約51%となっており、これは同年度の漢検3級(中学校相当)の合格率とほぼ同じ数値です。
このデータから分かるように、ITパスポートはしっかり勉強さえしていれば十分に一発合格を狙える資格なため、転職を考えている人はぜひ積極的に挑戦してみてください。

30代男性の転職におすすめのIT系資格:応用情報技術者

応用情報技術者は、SEをはじめとした実務者向けのIT専門資格です。
この資格では、システムの設計開発や運用管理など、より応用的なIT知識が問われます。
応用情報技術者の資格を取っておけば、勉強した内容を業務に直接活かせるほか、重要なプロジェクトにおいて責任あるポジションを任されやすくなるでしょう。
もちろん、転職活動をする上でも強力なアピールポイントです。
ただ、2022年度の合格率は約25%とITパスポートの半分にも満たず、業界未経験の人にとってはかなりの狭き門といえます。
基本的にはIT業界でそれなりの経験があり、キャリアアップ目的で転職する人に適した資格といえるでしょう。
業界未経験の人は、まずITパスポートや基本情報技術者などの資格を取得してから、必要に応じて応用情報技術者にも挑戦してみてください。

【女性向け】30代の転職におすすめの2つの資格

30代女性の転職希望者には、働き口の多い医療系の資格がおすすめです。
ここでは、医療系資格の中でも特にポピュラーな「登録販売者」および「医療事務」について、仕事内容や試験の概要などを紹介していきます。

登録販売者

2009年の薬事法改正以降、第1類医薬品(ロキソニンなど)を除く一般向けの医薬品は、薬局やドラッグストア以外の小売店でも取り扱えるようになりました。
実際にコンビニやスーパーで、医薬品コーナーを利用したことのある人も少なくないでしょう。
そういった場所で求められるのが、医薬品販売の専門資格である登録販売者です。
登録販売者の資格は、単に試験で合格するだけでは取得できません。
直近5年間で合計2年以上の実務経験を積んだのち、各都道府県庁に販売従事登録の申請を行う必要があります。
とはいえ、試験自体は誰でも受験できるため、医療業や小売の経験がない方でも気軽に挑戦可能です。
予め試験に合格しておけば、将来的な売場の責任者候補として、多くの小売店に歓迎されることでしょう。
ただ、2022年度の合格率は約44%と決して高くないため、事前に十分勉強したうえで試験に臨むよう心がけてください。

医療事務

医療事務とは、病院やクリニックで受付業務全般を担う仕事です。
医療事務として働くうえで、法律上必要な資格は特にありません。
しかし、医療事務にはカルテ作成や診療報酬請求といった複数の専門業務があるため、何かしらの関連資格を持っていた方が採用現場では優遇されます。
医療事務の資格は「医療事務検定」や「メディカルクラーク」など多岐に渡り、その多くは試験が毎月実施されているため、多忙な人でも比較的挑戦しやすいでしょう。
ただ試験によって難易度の差が大きく、2022年度の合格率は最もイージーな医療事務検定で約91%、最難関といわれる「診療報酬請求事務能力認定」で約36%となっています。
医療事務の資格取得を目指す際は、実務経験の有無や求める待遇に応じて、どのレベルの資格が自分に合っているかを予め慎重に検討してください。

【男性向け】30代の転職におすすめの2つの資格

30代男性の転職希望者には、出世や独立開業を見据えやすい法務系の資格がおすすめです。
ここでは、法務系資格の中でも特にポピュラーな「社労士」および「宅建士」について、仕事内容や試験の概要などを紹介していきます。

社労士

社労士は、社会保険労務士の略称です。
社労士の主な仕事としては、社会保険をはじめとした福利厚生に関して社員の相談を受けたり、申請作業を代行したりといった業務が挙げられます。
また開業社労士として独立したのち、企業に対する労働環境の改善提案など、コンサルティングに近い仕事をこなしている人も少なくありません。
そんな社労士の資格試験は、2022年度の合格率がわずか5.3%となっています。
なぜこれほど難しいのかというと、社労士資格は多くの法律が試験範囲に含まれるうえ、その1つ1つを法改正のたびに学び直さなければいけないからです。
それでいて、試験は年1回(8月)しか実施されないため、社労士を目指す場合はそれなりに長い道のりになることを覚悟すべきでしょう。
一旦資格を取ってしまえば、官公庁への転職や独立開業など多様な出世ルートが生まれます。
キャリアアップ目的での転職を考えている人は、ぜひ社労士資格の取得を検討してみてください。

宅建士

宅建士は、宅地建物取引士の略称です。
宅建士は主に住宅メーカーや不動産会社に所属し、顧客に対して重要事項を説明したり、契約書類を交付したりといった業務をこなします。
また銀行や保険会社で不動産ローンに携われるなど、意外と活躍の場が幅広いのも宅建士の特徴です。
そんな宅建士の資格試験は、2022年度の合格率が17%とかなりの低水準になっています。
ただ不動産業界では、新入社員が早々に宅建士試験を受けさせられ、勉強不足により案の定不合格となるケースも多いといわれています。
このような事情も合格率に反映されていることを考えれば、十分な勉強量を積んでいる人にとって、宅建士はそれほど狭き門にはならないでしょう。
また入社早々に宅建士の勉強をやらされるということは、逆にいえば予め宅建士資格を持っていなくとも、不動産業界への転職自体は可能ということです。
もちろん、資格を取っておいた方が有利なことは間違いないので、不動産業に興味のある方は事前に一度だけでも宅建士にチャレンジしてみてください。

30代の転職で資格を取得するメリット

30代の転職においては、自分が会社にとっての即戦力であることを、如何に分かりやすくアピールできるかが重要です。
その点、予め専門資格を取得しておけば、それだけで立派な即戦力アピールとなります。
それでは、30代の転職で資格を取得するメリットについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

差別化できる

転職活動における資格の強みは、採用側の視点に立ってみれば一目瞭然です。
面接の席で、求職者がどれほど言葉巧みに自身の優秀さをアピールしてきたとしても、その人が本当に現場で役立つかは働かせてみるまで分かりません。
そして、一度雇うと簡単にはクビにできないのが日本の労働制度ですから、採用側はどうしても慎重になってしまいます。
そこで重要な判断基準となるのが、専門資格の有無です。
まず、資格を持っているという時点で、出題範囲の知識はあらかた備わっているということになります。
また、予め資格取得に取り組んでいるという点から、労働意欲の高さをうかがい知ることもできます。
これだけの情報がエントリー段階で伝わるとなれば、有資格者が無資格者に比べて、より特別な人材と見られるのは間違いないでしょう。

自分の知識・スキルを明確にできる

転職活動者が資格にチャレンジするメリットは、内定力の向上にとどまりません。
資格試験の受験を通じて今現在の知識レベルを確認しておくことは、自分に合う職種・職場を見極めるうえで大いに役立ちます。
仕事のレベルが想定より高すぎたり、逆に低すぎてやりがいを感じなかったりといった失敗は、採用後のミスマッチとして特に多い事例です。
転職後に後悔しないためにも、自分が今どのレベルの仕事をこなせるのか、資格試験を通じて十分確認しておくよう心がけてください。

資格がないとつけない仕事に就ける

数ある業種の中には、特定の専門資格を持っている人しか就けない「独占業務」と呼ばれる仕事が多々あります。
例えば社労士なら、就業規則や労使協定の作成、および各種保険の申請手続きなどが独占業務にあたります。
専門資格を取って独占業務を狙えば、資格不問の仕事に比べて確実にライバルは少なくなるでしょう。

30代の転職で資格取得するためのポイント

最後に、転職に向けて資格取得を目指す際、特に心がけるべきポイントを3点紹介します。

さまざまな職種に役立つ資格がおすすめ

志望業界が特に定まっていない場合は、ひとまず汎用性の高い資格から取得を目指していきましょう。
本記事で紹介した中ですと、オフィス勤務ならほぼ必ず役立つITパスポート、多種多様な小売店で重宝される登録販売者などがこれに該当します。

資格取得までの時間を逆算する

資格を転職に活かしたい場合は、試験勉強等に費やす時間を考慮したうえで、転職の計画を立てる必要があります。
試験が毎月催される資格であっても、合格まで半年はかかる前提で予定を組んでおくと安心です。

資格が自分にあっているかどうか検討する

例えばPCの仕組みも分からない段階で、いきなり応用情報技術者に挑戦しても、大抵は何も理解できないまま挫折します。
あるいは1日も早く転職したい人にとって、年1回しか試験のない資格を目指す意味はほぼありません。
資格を取るにあたっては、自分の習熟度や転職目的に合ったものを受験しましょう。

まとめ

以上、30代の転職におすすめの資格を男女別に紹介しました。
多くの企業が中途採用に力を入れる今のご時世、転職を見据えて予め専門資格を取っておくことは、長期的なキャリア形成に必ず役立ちます。
何かしらの資格に興味があれば、まずは気軽に通信講座でも受けてみましょう。